こんにちは。
NPO法人みちのくトレイルクラブの板谷です。
風薫る季節となりましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
先日宮城県塩竈市の浦戸諸島を歩いてきましたが、徐々に藤の花が咲き始めていて、季節がどんどん進んで行くのを感じました。
みちのく潮風トレイルハイキングに最適なシーズンの到来ですね。
今月からトピックス毎に書き手を替えて、メールニュースをお送りしていきます。
直接携わったスタッフが記事を書くことで、よりリアリティがある内容をお伝え出来るのでは、と考えたからです。
一方で、歩くハイカーや応援してくださる方がありがたいことに増えてきて、皆さまには「これも伝えたい、これも知っておいて欲しい」ということがたくさんあって、メールニュースもそれに伴い分量に厚みが出てきているようにも思います。気になる記事をぜひチェックしてください。
また、ご意見、感想などあれば、お気軽にお寄せいただけると嬉しいです。
それでは今月のメールニュース、スタートします。
目次
【トレイルから|ON THE TRAIL】
・みちのく潮風トレイル全線踏破者、100人に!
・トレイルエンジェル 石巻市「こっこ屋」
【センターから|FROM NATORI TRAIL CENTER】
・新しい職員が加入しました!
【イベント情報】
・「名取トレイルセンター TRAILDAYS 2023」開催しました
・ハイカートーク「Pacific Crest Trail」~みちのくトレイルクラブ板谷編~開催します
・「数珠つなぎハイキング」開催しています
【トレイルから|ON THE TRAIL】
みちのく潮風トレイル全線踏破者、100人に!
みちのくトレイルクラブの企画として2019年から開催している「みちのく潮風トレイル 全線踏破挑戦者登録・全線踏破者登録」。4月20日に100人目の全線踏破者の申請をいただきました。
100名の皆さんは、一気に通しで歩いたハイカーだけでなく、何年もかけてセクションハイクを繰り返し歩いたハイカー、SOBO・NOBOで複数回歩いたハイカーなど様々で、それぞれのスタイルで楽しみ、歩いて下さったのだと思います。
【全線踏踏破者】のリストはこちら(年度毎の表示になっています)
「全線踏破者」の登録はせずに、みちのく潮風トレイル(以下「MCT」)を全線踏破したハイカーも国内外に沢山いらっしゃいます。スルーハイクでMCTに「どっぷり」ハマった方、三陸の海岸に何度も何度も足を運んで頂き、好きな町、浜、里山をのんびり自由に歩いてくださっている方、歩いている間に知り合い仲良くなった地域の人に繰り返し会いに来てくださる方、そんな皆々様に、心から感謝いたします。
トレイル沿線でハイカーを見かけたのをきっかけにお孫さんと一緒に歩き全線踏破した87歳のハイカー、全線開通前から8年掛けて全線踏破した団体ハイカーの皆さま、1回目のスルーハイクは一人で、2回目は新婚の奥様とスルーハイクした若者もいます。
アメリカのトリプルクラウナー(アメリカ3大トレイルをスルーハイクされた方)も、MCTをスルーハイクし、三陸の魅力を体感してくれました。アメリカ3大トレイルとは、4,000kmを超えるものもあり、半年掛けて歩くようなロングディスタンストレイルです。
そして100人目は、奇遇にも環境省東北地方環境事務所の田村省二所長でした。昨年7月の着任直後から歩き始め、1年かからずに全線踏破されました。ハイカーが歩くことによるPRの効果、また、どのように課題解決し、利用促進していけばよいかを自身の目で確かめながら歩かれたそうです。田村所長は10年前、当時すでにALSを患っていた加藤則芳さんのインタビューをされています(バックパッカー加藤則芳さんに聞くロングトレイルの魅力)。加藤さんは、「レンジャーが自ら歩いてその道の魅力を理解しなければ、良い道にはならない」とお話しされていましたが、田村所長は自ら河東さんの言葉を実践されたということです。
MCTがいつまでも、三陸の地域に住む方と訪れてくれたハイカーの間に交流が生まれ、そして皆で育てていく道であり続けられるよう、私たちNPO法人みちのくトレイルクラブも努力していきます。
そしてこの先100年、1,000年と 続き、多くのハイカーが東北沿岸を訪れ、好きになってくれるきっかけとなるロング・ディスタンス・トレイルであり続けることを期待します。
MCTを全線踏破してくれた全ての皆さま、歩き続けて下さっている全ての皆様に感謝いたします。全線踏破されたハイカーの皆様も、ぜひまた歩きに来てくださいね。お待ちしています。
現在200名を越す「全線踏破挑戦者」が全線踏破にチャレンジされています。
皆さんのご登録お待ちしております!
【全線踏破挑戦者】のリストはこちら
【全線踏破挑戦者】の登録はこちら
記事担当:晴山功
石巻市「こっこ屋」
〜山盛りの唐揚げとお母さんの笑顔のおもてなしが嬉しい!〜
石巻市の北上川沿いに釣石神社という「落ちそうで落ちない受験の神」で有名な神社があります。崖の中腹から突き出た周囲14メートルもの巨石があったことから明治初期よりこの名で親しまれているそうです。
独自のタレで漬け込んだ唐揚げが美味しい「こっこ屋」さんはその境内にあり、多くのハイカー達に「トレイルエンジェル」として親しまれています。先月の4月22日(土)、イギリスからMCTのドキュメンタリー映画撮影のため、東北沿岸を訪れている映像作家達と一緒に訪ねてきました。
山盛りカップの唐揚げと、これまた山盛りな唐揚げ弁当を注文し、楽しくおしゃべりしながら食べていると、「ちょっと待ってね」と、自慢の手羽先と鶏皮の唐揚げを4パックずつ、「はい、お土産ね!後で食べてね!」と渡してくれました。ちょうどその場に居合わせたハイカーには、大きなおにぎり二つと手羽先の唐揚げを渡して「たくさん食べて元気に歩いてね!」と送り出してくれていました。
ハイカーが歩きに来てくれることをとても喜んでくれていて、ハイカーからのたくさんのメッセージが書かれたボードや色紙やお手紙を嬉しそうに見せてくれました。
地域の人に受け入れてもらい、応援してもらい、みちのく潮風トレイルは育っていきます。みなさんも、北上川を歩くときは、ぜひお腹いっぱい美味しい唐揚げを食べていってくださいね!
記事担当 相澤
センターから|FROM NATORI TRAIL CENTER
新しい職員が加入しました!
初めまして。岡海咲と申します。出身は宮城県女川町です。小さな頃から魚とナポリタンをたくさん食べて育ちました。高校生の時には海鮮丼屋さん、大学の時には遊園地でアルバイトをしていました。大学進学にて福岡県北九州市の大学に行き、卒業し、今年の4月に宮城に戻ってきました。9月から私はみちのく潮風トレイルをスルーハイクする予定です。
怪我などないように、9月に向けてたくさん歩いていこうと思います!
スルーハイクを経た後に、みちのく潮風トレイルの魅力を多くの方に発信できるように頑張ります。これからよろしくお願いします!
記事担当 岡海咲
イベント情報
「名取トレイルセンター TRAILDAYS2023」開催しました
「TRAILDAYS」とは、北米のロングトレイル沿いのトレイルタウンなどで開催されている、地域の方とハイカーが集まって交流するお祭りのようなものです。
例えば、アパラチアン・トレイルのトレイルタウン、ダマスカスのTRAILDAYSでは、通常人口1,000人ぐらいの町に、トレイルデイズ開催時には10,000人以上のハイカーが集まって来るそうです。
2022年アパラチアン・トレイル「TRAILDAYS」の様子はこちら
こんな将来も夢見ながら、「名取トレイルセンター TRAILDAYS」第二回が、4月15日(土)〜16日(日)の二日間に渡って開催され、今年もたくさんの方々のご協力をいただき、多彩な素晴らしいプログラム内容で開催することが出来ました。
地元閖上の方々のご協力による郷土料理のお振る舞いや閖上大鼓の演奏、ハイキング文化について多方面のことが学べる豪華な講師陣によるワークショップ、国内外のトレイルを歩いてきたハイカーによるトークイベント、そして、みちのく潮風トレイルのPR動画や名取トレイルセンターの館内で館毎日流している音楽などでお世話になっているISA GUITARRAさんによる、素敵なアコースティックギターライブ。またイベントと同時開催で、受注会などの対面販売でしか購入できないスペシャルなブランドのポップアップショップもTRAIL GATE内で展開されました。
プログラム内容はこちら
たくさんの地元の方たち、遠く関東地方等から駆けつけてくれたハイカーの皆さんにご参加いただいて、大変な盛り上がりを見る事ができました。
地域の方とハイカー、ハイカー同士が楽しそうに談笑している光景は、私たちスタッフにもとても幸せなものでした。
ご協力いただいた皆さま、ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!
来年も開催予定ですので、ぜひご参加くださいね!
ハイカートーク「Pacific Crest Trail 」〜みちのくトレイルクラブ板谷編〜開催します
3月に〈第一回 カリフォルニア編〉を開催しましたが、5月20日(土)に〈第二回 オレゴン・ワシントン編〉を開催します。
前回は想いがほとばしり大幅に時間を延長してしまい、ご参加いただいた皆さまにはご迷惑をおかけしてしまいましたが、第二回目となる今回は少しでもブラッシュアップして臨みたいと考えています。
定員までまだ少し余裕がありますので、ぜひご参加ください。
イベント詳細についてはこちら
来月からは、トレイル沿線の他のエリアのイベントなどもピックアップしてご紹介していきます。ご期待ください。
数珠つなぎハイキング 開催しています
名取トレイルセンターが直接管轄している福島県相馬市から宮城県東松島市までのトレイルルートを、公共交通機関を使った日帰りセクションハイクで繋げて歩いてみよう!というのがこの数珠つなぎハイキングというイベントです。
昨年度は北上(NOBO)の方向で相馬市から東松島市までを10回に分けて実施しました。
一回あたり約20km前後を歩いた昨年度に対して、今年度はより沢山の方が参加しやすいように少し距離を短くして、一回10km〜15kmのコースになるように企画しています。
そんな今年度の数珠つなぎハイキングですが、3月に放送されたNHKラジオ「山カフェ」のみちのく潮風トレイル特集で紹介していただいた影響か距離を短くした効果か、4月回、5月回とも申し込み受付日のうちに定員(12名枠)が一杯になってしまうという驚きの現象が起こっています。
ご参加希望の方でお申込みが出来なかった方には、大変申し訳ありません。
申し込み受け付け開始は、開催日1ヶ月前として、SNS、HPで告知しております。皆様のご参加をお待ちしております。
みちのく潮風トレイルに興味があるけど具体的にどうやって歩いたら良いかわからない、という方の初めの一歩にもなれたら良いな、と始めたイベントです。
このイベントの各コースは、公共交通機関を使ってセクションハイクを計画される際に、ご参考にしていただけたらとも思っています。
数珠つなぎハイキングについてはこちら
この秋には、相馬市から東松島市までをテント泊中心で通して歩く、というハイキングイベントも計画中です。こちらも詳細が決まりましたらご報告しますのでお楽しみに。
記事担当 板谷学
編集後記
2023年度第一弾のメールニュースをお読みいただき、ありがとうございます。
GWに入ってから、長期のお休みを利用して南のエリアを歩くハイカーの皆さまが、続々と名取トレイルセンターに来館されています。また、SNSでは「#みちのく潮風トレイル」が付いた投稿が良く見られるようになりました。
少しずつではありますが、おかげさまで認知度も上がってきて、歩く人も増えて来ているのを実感しています。
MCTを歩くハイカーの皆さまが楽しい旅が出来るよう、地域の方たちとハイカーの皆さまとの暖かい交流がトレイル沿線のあちこちで生まれるよう、事務局の新旧メンバーで力を合わせて行きますので、新年度もどうぞよろしくお願いいたします。
楽しいハイキングシーズンになりますように!!