8月も後半になり、二十四節気の「処暑」となり、徐々に暑さもやわらぎ、夏から秋へと季節が移り替わる時期とされています。お盆を過ぎてから日中はまだしばらく夏日が続きそうですが、朝夕には涼しい風が吹き、厳しい暑さの峠を越したかのように思われます。
名取トレイルセンターの野営場も、17時の閉館時間を過ぎると一気に涼しい風に変わり、空を見上げるといつのまにか入道雲からウロコ雲に変わっていました。4月にみちのくトレイルクラブの一員となり、4,5月に相馬から八戸にスルーハイク(訳あって全線踏破はまだ)し、そろそろキャンプが1年のなかで一番楽しい季節がやってくる!と心躍っている晴山(はれやま)が今月のメールニュースをお届けいたします。
目次
- 残暑時のハイキングの注意点
- 名取トレイルセンターの近況報告|貸室利用の状況
- イベント案内①|知っておきたいケガの知識~野外で活動する人に向けて~第3回
- イベント案内②|みちのく潮風トレイル数珠つなぎハイキングin多賀城~塩竃市
- 新スタッフ紹介
1.残暑時のハイキングの注意点
お盆を過ぎてだいぶ暑さも和らいできて、いよいよ「みちのく潮風トレイルへハイキングに旅立とう!」という気持ちが高揚しているかと思います。
とはいえ、日中は強い日差しが残っていて、かと思えば夜風は肌に冷たく感るなど、身体には注意すべきことも多い時期です。
気象のことも含め、残暑時のハイキングの注意点をいくつかお伝えしたいと思います。
熱中症
最高気温が30度を超えることは少なくなりますが、日中はまだまだ暑い日が続きます。日が出ているうちに「歩く」という運動を続けていると体温は上がり、汗をかいて自分が思う以上に体内の水分・塩分は失われていきます。
新型コロナウィルスの感染も落ち着かない昨今では、野外といえ人通りがあるところではマスクを着用しなければならない場面もあり、喉の渇きに気付かないこともあるでしょう。
真夏程とはいわないまでも、積極的に水分・塩分を補給するように心がけてください。
☆晴山アドバイス:「早く今日のゴールに着きたい!」と、気持ちがはやると思いますが、「歩く」という運動はやはり体力を消耗するものです。小まめな休憩、水分・栄養補給を心がけましょう
昼夜の温度差
テントやツェルト、タープで宿泊をされる方は、昼夜の気温差に注意してください。
晩夏になると夜間はぐっと気温が下がります。天気予報で使われる気温観測地点はおおよそ内陸部や沿岸から離れた個所が多いので、海風が吹き込む沿岸部では更に冷え込む場合があります。天気予報マイナス3度位で就寝準備を行ってください。
☆晴山アドバイス:テント・ツェルト泊の場合、お風呂に入るタイミングがなかなかないと思います。日中にかいた汗をボディーシートや濡れたタオルで拭き取るだけでも体がさっぱりして良い睡眠を得ることができると思います。
まだ沢山いる虫たち
夏が過ぎても虫たちの活動はなお活発です。最近はマダニや(地域限定ですが)ヤマビルも10月初旬まで見かけられることが多くなっています。また、スズメバチも秋に向けて活発化(狂暴化)してきます。
マダニやヤマビルには、忌避剤を使用するのが効果的です。虫を刺激するような臭い(香水)の着用は避けるようにしましょう。
☆晴山アドバイス:林道や山道での休憩は、暑い日差しを避けるために木陰を選ぶことが多いと思いますが、暗く湿った場所はマダニ、ヤマビルも好んで住処としているので注意しましょう。荷物(ザック)を地面に置くと虫たちに取付かれることが多いので、荷物に忌避剤を振りかけておくと安心です。
天気予報(気象情報)の確認をお忘れなく
スルーハイクはもとより、セクションハイクの場合も天気予報の確認は小まめに行うようにしてください。昨今の気候変動によるものかは分からないですが、予報内容が変わるケースが多いように思われます。これから秋に向けて本格的な台風シーズンになります。より一層気象情報の収集には気を配ってください。また、大雨による土砂災害や河川の氾濫が発生するケースが増えているので現地の避難情報の収集も忘れないようにしてください。
☆晴山アドバイス:天気予報も大事ですが、特に海岸沿いのルートを歩く際は必ず潮汐表を確認し予定を立てるようにしてください。綺麗な海岸線を歩きたい!と思っていても満潮時や高潮の場合はとても危険で歩くことを断念しないといけなくなるのでご注意ください。
2.施設利用について
名取トレイルセンターには、講義室(机無時:最大80名収容。講演会や大人数の会議向け)、実習室(ガスレンジ付き。調理や工作の実習向け)、会議室(机有:最大24名収容。中規模な会議向け)の3つの貸室があり、一定の条件も満たせば無料でご利用いただけます。
みちのく潮風トレイルに関連するイベントの開催のみならず、名取トレイルセンターがある名取閖上地区、名取市、岩沼市、仙台市、また県内外の多くの皆さまに当施設を利用頂いています。児童の体験学習会や地域住民の方々の交流会(地域に伝わる料理の食事会)など利用用途も様々です。
貸室の利用時間はセンター開館日の9時から16時までとなっております。
名取トレイルセンターのホームページに【貸室利用規定】と【貸室利用申請書】が掲載されておりますので、ご参照のうえお申込みください。多くの方にセンターを活用していただき、親しんでもらえれば嬉しいです。https://www.mct-natori-tc.jp/about/
3.イベント案内①|知っておきたいケガの知識~野外で活動する人に向けて~第3回
メディック・ファーストエイド(MFA)のインストラクターで、みちのく潮風トレイルのセクションハイカーである本間一宇さんを講師に迎え、様々な野外活動でのアクシデントへの対処、ケガの防止について講義していただきます。今年度全6回を予定しており、今回は「湿潤療法、止血、低体温症」などの内容となります。
開催日:9月11日(日)
時 間:9:30~12:00
場 所:名取トレイルセンター 実習室
参加費:1,000円(資料、資材費)
イベントの詳細、申し込みについてはこちらをご覧ください。
4.イベント案内②|みちのく潮風トレイル数珠つなぎハイキングin多賀城~塩竃市
名取トレイルセンター主催のハイキングイベントです。相馬市をスタートした数珠つなぎハイキングもいよいよ後半に突入です。今回は多賀城から塩竃市の区間で、史跡をめぐり歴史を感じるコースです。歩く距離は数珠つなぎハイキングの中で最も短い12kmで初心者の方でも無理なく参加できるコースとなっています。ぜひ一緒に歩きましょう!
開催日:2022年9月25日(日)
集合場所・時間:中野栄駅 9:00 ※小雨決行・荒天中止
参加費:1,000円
イベントの詳細、申し込みについてはみちのくトレイルクラブホームページをご覧ください。
5.新スタッフ紹介
センター開所時から地元の方々に可愛がっていただいた「元気印」の西澤、改め中村が8月20日をもって当法人を退職いたしました(センター勤務は7月20日まで、その後は新居の北海道からリモートワーク)。
職員一同、働き者だった(言い回しが古臭くてすみません)彼女が抜けた分を埋めるべく奮闘しているなか、8月6日に新たな仲間、松川亮太が加わりました。ハイキング好きの頼もしい若者です!
当法人のfacebookに【新職員のご紹介】として記事が投稿されていますので、是非ご覧ください。
今月もメールニュースをお読みいただきありがとうございました。