スタッフコラム

なすびさんさんがみちのく潮風トレイルを歩きにきてくれました!

2024/02/29 みちのくトレイルクラブ
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こんにちは。みちのくトレイルクラブの岡です。

2024年2月15日にメディアキャラバンを実施しました。メディアキャラバンとは様々なメディアを回り、取り上げていただけるように営業活動を行うことです。みちのく潮風トレイルが6月9日で5周年を迎えるにあたり、宮城の方々にももっとトレイルを知っていただきたいとの想いから、メディアキャラバンを実施致し、2月15日(木)に、4社のメディア各社を回らせていただきました。 今回のメディアキャラバンでは、2015年~2016年にみちのく潮風トレイルを踏破された、福島県ご出身の俳優、なすびさんにメディアキャラバンにご参加頂きました。歩いた当時の感想や、トレイルの魅力、またみちのく潮風トレイルの南端に続く、昨年新たに昨年開通した「ふくしま浜街道トレイル」などについてお話していただきました。当時のハイキングの様子はこちらのFacebookからご覧いただけます。

また、日本航空東北支社の霧島マネージャーにもお越し頂き、日本航空が見る、みちのく潮風トレイルの魅力と可能性、東北のこれからについてお話を頂きました。日本航空東北支社の基本戦略は、グリーンロードと称して「にぎわいの道」「豊かさの道」「幸せの道」の3つの道を掲げており、みちのく潮風トレイルはその全てに通じるものであることから、昨年度より様々なご支援をいただいている、MCTの心路強い味方です。

NPO法人みちのくトレイルクラブからは、地元が宮城県女川町の私から、地元を歩いてみて感じたことなどをお話させていただきました。その際の様子は、河北新報社さんと読売新聞社さんに記事として掲載していただきました。

翌、2月16日(金)はなすびさんと読売新聞社の記者さん、環境省東北地方環境事務所の方、NPO法人みちのくトレイルクラブの職員3名でMCTハイキングに出かけました。なすびさんが歩いた当時は、まだ防潮堤を作っている最中の町が多く、復興の様子をハイキング中によく見たそうです。踏破してから、8年経った今、せっかく宮城に来たので、県内をハイキングしたいとのご希望があり、出かけることになりました。8年前にはまだなかったハイキングパスポートを手に、6人でのハイキングがスタートしました。(ハイキングパスポートについてはこちらをご覧ください)

当初の予定は、宮城県塩竃市の浦戸諸島をめぐる予定でした。しかし、当日は暴風のため、浦戸諸島は断念することになってしまいました。(また、風の穏やかな日に是非歩いていただきたいです!)急遽、予定を変更して、塩竃の町をハイキングすることになりました。

最初に訪れたのは、ゲストハウスみなと丸さんです。ゲストハウスみなと丸さんは、2019年から塩竃でゲストハウスをはじめ、現在は多くのハイカーさんが宿泊するスポットとなっています。塩竃の海が見える高台に位置しており、夏に行われる塩竃みなと祭りの際には、海から打ちあがる花火を宿の目の前で見ることのできる素敵な場所です。

みなと丸さんはみちのく潮風トレイルのサポーターズにもなって下さっており、「ハイカー割引プラン」を作って、ハイカーの方々を迎え入れてくれています。ハイキングパスポートのスタンプポイントにもなっているので、なすびさんのハイキングパスポートに、記念すべきひとつめのスタンプを押していただきました。

みなと丸のオーナーさんから、ゲストハウスをはじめた経緯やみちのく潮風トレイルと関わり始めたきっかけなど、様々なお話を伺いました。みなと丸さんの中には、ハイカーにサインをしてもらっている壁があり、そこにはたくさんのハイカーのサインがありました。その中になすびさんのサインも仲間入りしましたので、是非、みなと丸さんに行かれる際には探してみてください。

この日の様子は、みなと丸さんのブログにも載せていただいております。

是非ご覧ください。

色々なお話を聞いたのちに、みなと丸のオーナーさんと共に塩竃神社までハイキングを行いました。途中、塩竃出身のオーナーさんが最近見つけたハイキングコースを案内していただきました。住宅の間にある坂道を歩いていると、塩竃湾を一望することができます。港町ならではの坂の多い地形に少し息切れをしながら、気持ちの良い天気の下、塩竃神社に到着しました。

塩竃神社に到着後、境内を散策していたところ、なすびさんに声をかけたご夫婦がいらっしゃいました。お話を聞いてみると、なんと、なすびさんがみちのく潮風トレイルを歩いた当時、一緒に女川のルートを歩いたという男性でした!たまたま休日に塩竃神社に訪れていたそうで、まさかの再会になすびさんも驚いていました。8年の時を経て、みちのく潮風トレイルを通じて再び出会い喜び合うその様子に、ロングトレイルはたくさんの人と人をつなげる道だな、と感じました。

その後、車で女川町に移動し、サポーターズで、スタンプポイントでもある「おちゃっこクラブ/ダイヤモンドヘッド」にて、昼食に名物のナポリタンを食べ、なすびさんのハイキングパスポートにまたもやスタンプを押すことが出来ました。このお店のデッキには、ハイカーが泊まることもできて、みちのく潮風トレイルを応援してくれているトレイルエンジェルのひとつです。食後は、「おちゃっこクラブ/ダイヤモンドヘッド」のほや塩ソフトをみんなで食べ、舌鼓を打ちました。

8年前になすびさんが歩いた時の女川は、駅が完成し、駅前のプロムナードも一部完成している状況だったそうです。8年経ち、町の様子も変わっているので、ゆっくりと町を散策してほしいと思いました。女川駅前のプロムナードに到着すると、なすびさんが2016年のハイキング中に立ち寄ったお花屋さん「ふらわ~しょっぷ 花友」に立ち寄りました。店主さんはなすびさんが来たことを鮮明に覚えており、店内の壁には当時のサインが大事に残されていました。

鮮魚や海鮮丼を提供している「おかせい」にも、なすびさんは8年前のハイキング中に立ち寄っていました。その当時は、「おかせい」はまだ仮設店舗での営業だったので、新店舗になってからの営業をなすびさんが見たのは初めてでした。8年前に立ち寄った際のサインが、こちらにも残っており、感動の再会となりました。

その後、また移動をし、石巻市雄勝に向かいました。雄勝では、道の駅雄勝に立ち寄り、その後、雄勝町での支援活動をしていた事務局長・相澤の友人宅を訪れました。復興住宅の壁には雄勝産の硯石が貼られていて、その土地らしさを生かした復興住宅があることを初めて知りました。また、民泊m.m.s booksさんにもお邪魔しました。m.m.s booksでは、元々みちのく潮風トレイルを全線歩いたハイカーであるオーナーさんが、東京から雄勝に移り住み、ハイカーのための民泊を始めたお話を伺いました。なすびさんが歩いてからすでに8年。歩いた当時と変わったもの、変わらないものがあったのではないかと思います。

みちのく潮風トレイルが全線開通する前に歩いてくれたなすびさんが、現在もこうしてその地を訪れたいと思ってくれていること自体に、トレイルの魅力を感じた1日でした。復興は徐々に終わっていき、間もなく東日本大震災から13年が経とうとしています。みちのく潮風トレイルのオンルートには、自然災害伝承碑が113カ所あります。災害があった過去と変わりゆく街の景色を見ながら歩くことができるトレイルは、世界でここだけではないかと思います。みちのく潮風トレイル憲章に刻まれる「震災をいつまでも語り継ぐための記憶の道とします」という1行を実感した1日でした。

これからも多くの人に歩きに来ていただき、歩いた後も、またいつか東北に訪れるきっかけになる道となればいいなと思います。

また歩きに来てください、なすびさん!

この日のハイキングの様子は読売新聞に掲載していただきました。

著者 : みちのくトレイルクラブ

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