いつも応援いただきありがとうございます。NPO法人みちのくトレイルクラブの関です。
2019年もいよいよ残りわずかとなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
薪ストーブの灯るトレイルセンターから、メールニュースをお届けします。
目次
- 「ブロックフォーラムin亘理町・山元町」開催しました
- 長距離自然歩道50周年記念シンポジウム「いま、歩くということ」開催しました
- 「サテライトプロモーション企画会議」開催しました
- MCTの台風被害について
- 来月の名取トレイルセンターイベントについて
1. 「ブロックフォーラムin亘理町・山元町」開催しました
12月8日(日)、15日(日)に、宮城県の南部、亘理町・山元町にて、トレイルの整備をテーマにしたブロックフォーラムを開催しました。
皆様ご存知の通り、この区間のトレイルは、標高200m程度ですが、山を縦走します。潮風トレイルなのになぜ登山?と、ハイカーの多くは最初戸惑うようですが、登って見れば、潮風を感じられることが判り、楽しんでいただいております。
亘理町・山元町にまたがる四方山や山元町の深山は地域住民にも愛され、多くの登山客を見かけますが、それらを結ぶ縦走ラインはあまり知られておらず、トレイルになって初めて歩いたという地元の方も多いです。そのような道ですが、地元の方が草刈りや倒木処理など、道を整備してくださっております。そうした方々の活動を紹介すると共に、整備に協力いただける仲間を増やす目的で、フォーラムとハイキングイベントを開催しました。その詳細はフェイスブックをご覧ください。
有り難い事に、終了後、何名か協力を申し出てくださる方がいらっしゃいました。地域が支えるトレイルの「育成」のために、今後もこうした機会を設け、情報発信を継続していきたいと思います。
なお、このブロックフォーラムは、南三陸町(2月5日(水))と大船渡市(2月9日(日))でも開催する予定です。南三陸町ではトレイル沿線での宿泊業をテーマに宿泊事業者を対象に開催します。大船渡では地域住民へのみちのく潮風トレイルの周知を目的に、広く参加者を募集します。参加希望の方がいらっしゃいましたら、みちのくトレイルクラブまでおしらせください。
2. 長距離自然歩道50周年記念シンポジウム「いま、歩くということ」
標記シンポジウムが、12月8日(日)、東京都新宿御苑にて開催されました。会場では、トレイルクラブ会員の方々にもお目にかかれました。参加いただきありがとうございました。
「みちのく潮風トレイル」も長距離自然歩道の1つですが、その誕生からの50年を振り返り、「歩く」ことの意味や可能性を探り、これから先の50年を考えました。会場は満席状態で、参加者の皆様は、登壇者の話に熱心に耳を傾けておりました。会場の様子は、フェイスブックをご覧ください。
基調講演では、今福龍太教授(東京外国語大学)が、7人の先人が「歩く」ことをどのように捉えていたのか、をお話しいただいたのですが、その中で印象に残っているのは、松尾芭蕉が「奥の細道」を記した江戸時代では、旅と迷うことは同義であり、迷うことで多くの人との繋がりができることが旅の目的であった。目的地に到着することが強固な目的意識ではないところで旅が成立していた、というお話しです。カーナビなど便利な道具ができて迷うことが少なくなってきましたが、それ故、旅の本質が失われてしまっていることに気づかされました。旅とはなんぞや、さまざまな考えがあろうかと思いますが、トレイルを歩くときには、大いに迷い、偶然の人との繋がりを増やした方が楽しめるように感じました。
3. 「サテライトプロモーション企画会議」開催しました
12月12日・13日にわたり、サテライト職員が自主的に集まり、みちのく潮風トレイルのプロモーション企画会議を実施しました。これは、サテライト職員が、日々の窓口対応やプログラムの企画立案、あるいは旅行業者へプロモーションする際に、みちのく潮風トレイル全線及び各サテライト区間を上手く表現するキャッチフレーズが欲しい、との提案があり、サテライト全員で顔をつきあわせて検討しよう、ということで開催しました。
発案者である種差海岸インフォメーションセンターに集まり、各サテライトが管轄するエリアの特徴を洗い出し、まずサテライト毎のキャッチフレーズを作成し、その後全体をイメージできるキャッチフレーズの作成にとりかかりました。互いのエリアを比較することで自分のエリアの良さ、特徴が浮かび上がっていきました。熱が入り、時間が足らず、完成にまでは至りませんでしたが、引き続き作成に取り組み、来年度には皆様にもお披露目できるのではないでしょうか。請うご期待。
4. MCTの台風被害について
10月に東日本を襲った台風被害について、現在の状況は、名取トレイルセンターHPに詳細をご報告しております(https://www.mct-natori-tc.jp/caution/768)。
発災から2カ月半。復旧もおおよそ進み、迂回路も設定され、通行できない箇所はほとんどなくなりました。被災しながらも現地確認、復旧作業に取り組んでいただいた地方公共団体とサテライト施設、および環境省現地自然保護官事務所のご尽力のお陰です。また、地域住民の方々も道の確認や倒木処理もして、報告してくださりました。現地調査には、トレイルを歩いたハイカーやこれから歩こうと考えているハイカーも協力してくれました。正に官民共同、誠に心強い存在です。
現在残っている箇所は、本格的な作業が必要な場所です。今後、環境省を始め、地方公共団体等、道の管理者が本格的な復旧をすべく、動き始めております。
来年度のハイキングシーズン開幕には、復旧できるよう、トレイルクラブもできることから取組んで参ります。
5.来月の名取トレイルセンターイベントについて
来月も、トレイルセンターでは様々なイベントを開催します。
小生が、8月に歩いてきたアパラチアントレイルでの体験をお話しする講座(1/19(日))、売店「TRAIL GATE」の商品説明会(1/12(日)・13(月・祝))を開催いたします。また、毎日開催のセルフクラフトは「コルク絵馬作り」です。ぜひお出かけください。詳しくは、以下をご確認ください。https://www.mct-natori-tc.jp/event/natori/2019/12/1024
編集後記
トレイルセンター開所、みちのく潮風トレイル全線開通、台風被害とさまざまなトピックがあった2019年ですが、会員の皆様のご支援により無事新年を迎えることができそうです。誠にありがとうございました。
2020年もまたよろしくお願い申し上げます。トレイルセンターは1/2より開館しています。初売りのついでにでも、お立ち寄りください。
皆様ご自愛の上、よき年をお迎えください。