ハイキングで気を付けて欲しいこと

安全に歩くために ― 危険木(倒木・かかり木・落枝)に注意―

2025/11/10 みちのくトレイルクラブ
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みちのく潮風トレイルを安全に歩くために
― 危険木(倒木・かかり木・落枝)に注意しましょう ―

 近年、みちのく潮風トレイル沿線では、台風や大雨、ナラ枯れなどの影響で危険木(倒木やかかり木、落枝)が増えています。これらはハイキング中の重大事故につながるおそれがあるため、注意が必要です。
 計画時とハイキング中に分けて、ハイキングを安全に楽しむためのポイントを紹介します。また合わせて、危険木に遭遇した場合の対応も説明します。

ハイキング計画時の注意点

悪天候時の入山を避けましょう

台風、豪雨、強風、積雪などの悪天候時やその直後は、倒木・落枝の危険が大幅に高まります。天気予報や警報を確認し、無理な入山は避けてください。

最新のトレイル情報を確認する

出発前に、各セクションの通行止め情報や危険箇所を必ず確認しましょう。みちのくトレイルクラブ公式サイトなどで最新情報をチェックしてください。

ナラ枯れによる倒木リスクに注意

ナラ枯れによって立ち枯れた木は、強風時に倒れやすくなっています。枯れ木が多いエリアを歩く際は、風の強い日を避けましょう。

装備を整える

携帯電話やホイッスルなど、緊急時の通信手段も確認しておくと安心です。

ハイキング中の注意点

周囲の状況に常に注意を

風が強い日や木々が密集する場所では、「ミシッ」「パキッ」などの音が倒木や落枝の前兆である場合もあります。耳を澄まし、周囲の音や揺れに敏感になりましょう。

頭上を確認する

特に尾根や林道沿いでは、枯れ枝や不安定な枝が落ちることがあります。休憩時や立ち止まる際も、頭上の木の状態を確認してください。

危険木を見極める

幹が傾いている、幹や根元に大きな割れや空洞がある、キノコが生えているなどの木は腐朽が進んで倒れやすい危険木です。

可能であれば複数人で行動を

事故が起きた際、救助が遅れる可能性があるため、可能であれば複数人で行動を。グループ内で定期的に声を掛け合いましょう。

危険木に遭遇した場合

速やかに安全な場所へ移動

落枝や倒木が発生した、またはその兆候がある場合は、その場を離れて風の弱い場所や開けた場所に移動してください。

かかり木の下をくぐらない

かかり木が登山道を塞いでいる場合、下を無理にくぐるのは危険です。かかり木が不安定なまま動く可能性があり、上から落ちてくる可能性もあります。安全に迂回するか、進めない場合には引き返しましょう。

冷静な判断を

無理に通過せず、引き返す判断も大切です。自然環境下では戻る勇気が安全を守る最良の手段です。

おわりに

 みちのく潮風トレイルは、海と森と人のつながりを感じられる道ですが、自然の中では常に変化が起こっています。危険木のリスクを正しく理解し、無理せず、安全に楽しむという姿勢を忘れずに歩きましょう。

参考資料

著者 : みちのくトレイルクラブ

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