2024年8月13日、認定特定非営利活動法人みちのくトレイルクラブと、特定非営利法人リーブノートレースジャパンは、「リーブノートレース広域普及協力団体連携協定」を締結しました。当日は、NPO法人リーブノートレースジャパンの代表理事・岡村泰斗氏に名取トレイルセンターにお越しいただき、当法人代表の佐々木豊志と協定式に臨んでいただきました。昨年から構想していたことで、早期の実現が叶い岡村氏には大変感謝しています。
リーブノートレース(LNT)については、過去のメールニュースでもお伝えしたことがありますが、自然の中で活動する上で必要な7つの原則を示すものです。アメリカのアパラチアン・トレイルで古くから実践されたもので、みちのく潮風トレイルを歩いてくださるハイカーが増える中、受入態勢強化の一環として、みちのく潮風トレイル沿線でもLNT7原則を普及し、トレイルの持続可能な運営を目指すことを目的としています。地元住民のみなさまや、自然への負荷をできるだけ減らしたいと考えています。
昨年、米国のアパラチアン・トレイルを視察で訪れた際、トレイルヘッドに掲示される案内板やシェルター(ハイカーが滞在できる小さな小屋)には、必ずLNTの7原則が掲げられていました。それは、つい先日、8月に視察したパシフィック・クレスト・トレイルも同様でした。長い距離を歩き、自然や地域の暮らしの中を歩かせてもらう際必要となるさまざまな配慮を、みちのく潮風トレイルでも当たり前のものとしていけるようにしたいと考えています。
今後、みちのく潮風トレイル上にも、少しずつLNTの7原則を示し、また、LNTのトレーナーの資格をもつ職員を増やし、皆さんと共に学ぶ機会も増やしていきたいと思っています。みちのくトレイルクラブの晴山と松川は既にトレーナー研修も受けており、ワークショップの実施もできる資格を有していますので、今後は名取トレイルセンターやトレイル沿線各所でLNTを題材にしたワークショップを実施していきたいと考えていますので、皆さんにもぜひ興味を持っていただければ嬉しいです。私もワークショップに参加したことがあるのですが、とても楽しく多くの学びを得られるものです。「へぇ〜〜」という内容も多く、好奇心そそられること間違いなし。原則と言うと堅苦しいですが、少しずつ、できることを、できるところから取り組んでいければと思います。自然の中、地域の中で楽しく安全に過ごし、さまざまな対象に敬意を示し、学び、その恩恵を享受させてもらいましょう!
興味がある方は、ぜひLNTのHPもご覧くださいね。
以下、両代表コメント
特定非営利活動法人リーブノートレイスジャパン 代表理事 岡村泰斗氏
「この度、認定特定非営利活動法人みちのくトレイルクラブと、国内初のリーブノートレイス広域普及教化協力団体連携協定を締結したことを心から心強く思えます。この連携協定は、複数の都道府県をまたぎ、広域にわたり、自然公園、自然歩道等のビジターに対してLNTの教育を行う団体に対して当会が支援を行い、LNTの普及と、地域の環境保全に資するものです。LNTはみちのく潮風トレイルのモデルとなったアパラチアントレイルで古くから実践されてきたものであり、長期間自然の中を旅するハイカーにとって欠くことのできないアウトドアエシックです。そのため、当該クラブと連携協定を締結できたことは、むしろ必然であり、当該トレイルを訪れたハイカーたちにLNTが活用されることを心から期待します。」
認定特定非営利活動法人みちのくトレイルクラブ 代表理事 佐々木豊志
「人類は長い間、地球という唯一の惑星の中で大自然と共存をしてきました。人間社会の発展によって、地球環境に思わぬインパクトを与えることになり、「地球環境問題」を近年頻繁に耳にすることになりました。半世紀前に「ミニマムインパクト」という言葉を聴くようになり、人が自然に分け入ることがどんなんことなのか、考えなければならない時代になってきました。長い距離を歩くことは、「自分と向き合う」・「自然と向き合う」ことがあります。この度、Leave No Trace JAPAN と協定を結ぶことになりました。自然の中に出向く時に、トレイルを通じて「自分に向き合い」、「自然に向き合う」という貴重な時空を〝Leave No Trace〟の理念を意識をして体験していただければ思います。」
(1)リーブノートレースジャパンのサイト:https://lntj.jp/
法人・団体情報詳細:
https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/houjin/npo_houjin/list/ledger/0013824.html
(2)LNTアメリカ本部情報
(文責:相澤久美)